The駐在員リレー@ISTANBUL 第42通

Istanbul Navi 2018年3月号

 

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 From 今泉 仁志 さん

ダイキントルコ社 取締役副社長

 

 

Q. トルコ赴任時のご感想をお聞かせください!

 

2015年11月にトルコ勤務の内示を受け、2016年3月に着任しました。海外赴任先としてはトルコが3か国目でした。内示を受けた時はタイのバンコクで、とても快適な駐在員生活を謳歌している中での突然の異動の内示でした。内示を受けた直後にトルコの前任者に「お前がしっかりしていないから俺がトルコに行く羽目になったんだ!」と電話をかけて思わず文句を言ってしまいました(笑)。トルコ赴任の内示を受けたものの、個人的にはトルコを訪れたこともなければ、トルコについての基礎知識もほとんどありませんでした。トルコについて知っていることと言えば、地中海と黒海の間にある国で首都がイスタンブールであることくらいでした(後に首都はイスタンブールではなくアンカラであることを知りました)。そこでトルコについて少し調べてみたところ、明治時代にトルコの軍艦「エルトゥールル号」が海難事故に遭遇した際に和歌山県の人々が多くのトルコ人の命を救ったこと、その恩返しとしてイライラ戦争時にテヘランに取り残された多くの日本人をトルコが救出してくれた、という両国の間にある美談を知りました。そうした歴史もあり、トルコは世界でも有数の親日国だということもわかり、どのような国なのか訪れるのがとても楽しみになったのを覚えています。

赴任当初はトルコ語がまったくわかりませんでしたので、買い物するにも一苦労でした。日用品を買うにもスマホで調べながら長時間かけて買い込んだりしていました。それから特に困ったのは食べ物でした。単身赴任でしたので外食が基本になるのですが、住んでいるアパートの近くにはファーストフードの店が多く、毎日通えるようなレストランはありませんでした。前任地のバンコクでは家から徒歩5分圏内に20件以上の様々な種類の日本食レストランがあり食事に困ったことはなかったので、この落差に愕然としました。ただ嘆いていても仕方がないので、徒歩20分くらいの距離にある日本食レストラン「五味」に連日のように通ったのですが、一人で食べる夕食の空しさと限られたメニューということもあり、徐々に自炊するようになりました。ただ、自炊するにしても必要な材料はほとんど手に入りません。特に豚肉が入手できないのが痛手でした。日本から最低限の食材や調味料は調達してあったものの、本格的な自炊に耐えられるものではありませんでした。毎日、限られた材料での自炊を強いられましたので、食生活が偏った上にお酒の量も増えたため、肥満と健康診断数値の極度の悪化という形で跳ね返ってきました。今では日本に帰った時に大量の食材を調達(食材を保管するための専用の冷凍庫も購入!)して来ますし、料理のレパートリーも増やしたので、赴任当時と比べると格段に健康的かつまともな食生活になっています!

私の一番の趣味はゴルフで、自他ともに認めるゴルフ好きです。バンコク駐在時代には年間70回以上ラウンドしていた私がイスタンブールに来て驚いたのは、本格的なゴルフ場がたった1か所しかなかったことです。しかも、倶楽部のメンバーにならなければ生涯6回までしかプレイ出来ないという信じ難いルールまで存在していました!そのため今は大好きなゴルフから遠ざかってしまっているのですが、それもバンコク時代のゴルフ三昧の罰が当たったものと諦めています。

また、イスタンブールの交通渋滞の酷さと運転マナーの悪さも衝撃的でした。通勤時には無謀な割り込みや激しいクラクション、周りの迷惑を顧みない駐停車や一方通行の逆走などに毎日のように遭遇します。横断歩道を渡ろうとすると渡らせまいとして加速してくる車までいる始末です。今では慣れてしまいましたが、最初の頃はマナーの悪さと危険さにとても驚かされました。この年末年始に日本に帰国した際に車の運転をしたのですが、家族から運転が荒っぽくなったと指摘されてしまいました。知らず知らずのうちに運転マナーが悪くなっているのかもしれないですね。もちろん、トルコにも良いところはたくさんあると感じています。仕事とプライベートでアンタルヤなどの地方都市にも行く機会があったのですが、イスタンブールと違ってのんびりした雰囲気が漂い、人々は気さくでとても親切でした。食べ物も美味しく、トルコの知られざる魅力はまだまだたくさんあるのだということに気づかされました。またトルコ全土に貴重な歴史遺産も数多くあり、一見の価値ありと聞いています。残りの駐在生活の中でこうしたトルコの新たな魅力を探していければと思っています。

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Q. ダイキントルコ社をご紹介ください!

 

ダイキントルコ社は2011年に設立された比較的新しい会社です。トルコのローカルメーカーであったエアフェル社を買収し、それを母体に設立された新会社でした。エアフェル社買収以前はトルコ事務所という形で代理店ビジネスを展開していましたが、ダイキントルコ社設立によりダイキングループ100%出資の本格的な販売会社としてスタートすることになりました。設立から約6年が経過しましたが、従業員数は設立当初の約400名から1,100名を超える規模に増加するなど急成長しています。事業展開エリアはトルコ国内を中心に中央アジア諸国やロシア・CIS、中東やアフリカの一部地域など40を超える国や地域に広がっています。弊社の主力事業は家庭用、業務用の各種空調機器の販売・据付ですが、同時にダイキングループの販売会社の中では珍しく工場(左下写真)を保有しています。また、暖房・給湯関連の商品を主力商品として取り扱っていることも大きな特徴です。これは買収したエアフェル社がもともと工場を保有していたことに加え、暖房事業を手掛けていたことの名残です。現在では工場の生産品目も増え、大型の空調機、家庭用エアコン、家庭用ボイラー、ラジエターパネルなどを生産しており、これから更に生産量を拡大する予定にしています。また、暖房・給湯商品の研究開発機能も持っているのですが、この機能も強化していく方針です。

弊社の商品は大きく2つのブランド名で展開しています。1つはダイキンブランド、もう一つはエアフェルブランドです。ダイキンブランドはどちらかと言えば高級路線、エアフェルブランドはボリュームゾーン路線という形で棲み分けを図っています。もともと知名度の高かったエアフェルの名前を少しでも活かしていきたいとの思いから、現在でもこのような展開を図っています。また、弊社は外資企業という立場ではなく、国内企業という形でトルコに密着した事業展開を図っていきたいと考えています。トルコは空調ビジネスを展開する上で非常に難しい国です。例えば家庭用エアコンの販売ルートはアーチェリックなどの大手ローカル家電メーカーに押さえられています。商品の省エネ規制レベルはEUと同等であるにも関わらず販売価格は新興国基準なので、収益性が大きな課題になります。 独特の商習慣や規制・ルールも存在しますし、高いインフレ率や高金利、為替など経営環境も不安定です。しかし、一方で非常に高い潜在的な成長力があることも事実です。この国で成功するためには、マイナス材料に一喜一憂せずにじっくり腰を落ち着けて事業展開を図ることが重要なのではないかと感じています。

私の直接の担当はコーポレートプランニング全般で、主に予算管理、財務、物流とサプライチェーンなどを担当しています。また、副社長という立場上、自分の担当以外の領域にも目配せしなければなりません。特に営業・マーケティングは弊社の生命線であり、自分の得意分野でもあるので出来るだけ積極的に関与するよう努めています。また、工場の稼働状況のモニタリングも重要な仕事です。工場を持っている会社ですので工場損益が会社業績に直結します。工場のコストシートを見るのはあまり得意ではないのですが、日本人の工場長に助けてもらいながら工場の稼働状況把握に努めています。それから、現在の社長がローカル(エアフェル社の創業者)ということもあり、日本の本社や欧州本部の日本人幹部へのレポートも重要な仕事の一つです。ローカルの考え方や思考をストレートに伝えても、なかなか理解してもらえません。バックグラウンドの説明や解説も含めた報告が必須になります。これはとても大変な作業なのですが、駐在員の宿命と割り切って事に当たっています。それから、トルコに進出している日系企業の皆様からの空調に関する様々なご相談・ご要望にも対応させていただいてます。日常業務を遂行する上での最大の悩みはローカル社員とのコミュニケーションです。言葉の問題もあるのですが、それ以上にトルコ人の考え方や独特の商習慣などのバックグラウンドがわかっていないため、話が噛み合わないケースが多くありました。最近ではそうした点の理解も少しづつ深まってきたため、かつてほどのコミュニケーションギャップはありませんが、それでも苦労はしています。


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Q. イスタンブールライフはいかがお過ごしですか?

 

任当初、爆弾テロが頻発していたこともあり、休日の外出は意識的に控えていました。治安が落ち着いてきてもその時の生活習慣の癖が抜けず、未だに休日はアパートに籠り切りの生活を送っています。ですので、イスタンブールに住んで2年になりますが著名な観光地を訪れたこともなく、市内の土地勘もありませんし地名もまったく覚えていません。イスタンブールにはブルーモスクやバザールをはじめ有名な観光地がたくさんありますが、残念ながら一度も行ったことがない有り様です(笑)。ただ、家に籠って何もしていない訳ではありません。赴任当初の食生活の乱れと禁煙により体重が急激に増えてしまったのですが、それを改善するため週末はアパートにあるジムに通うようになりました。ランニングマシーンや筋トレ、プールなどで汗を流しています。また、アパートにインドアのゴルフ練習場があるので、そこでスイングチェックをしています。狭い練習場なので、ボールがどこにどのような弾道で飛んでいるのか最初の頃はまったくわからなかったのですが、最近では打球が的に当たる時の音と打感でショットの良し悪しを判断出来るようになりました。こうした努力の成果が表れたのかもしれませんが、体重が最重期より5キロほど減り、体脂肪率も改善してきました。健康診断の数値も正常に戻っています。続けるのは結構大変なのですが、これからも頑張って運動を続けたいと思っています。運動以外にも料理という新たなる趣味も加わりました。日本で調達してきた各種食材と調味料を駆使し、それに現地調達した材料を組み合わせていろいろな料理づくりにチャレンジしています。限られた食材を使いながら、どのような料理に仕上げていくかを想像力を働かせながら考えるのは楽しいもので、結構はまってます。まだ得意料理と言えるようなレパートリーはないのですが、カレー、パスタ、チャーハンのような簡単なものから、煮込み料理、豚角煮、チンジャオロース、ホイコーローなど多少手のかかるものまで作って楽しんでます。まだトライしていないのですが手打ちうどんにも挑戦したいと思い、日本で材料と道具を仕入れてきてます。近いうちにチャレンジする予定です。それ以外では、プロ野球観戦も休日の楽しみの一つになっています。私は広島カープの40年来の熱狂的ファンなのですが、毎週末のテレビ観戦(インターネット経由でプロ野球の生中継が見れるようにしてます)を楽しみにしています。今年はセリーグ3連覇がかかったシーズンですので、今まで以上に力が入った応援をしたいと思っています。

週末が3連休に重なった時などはフランスやベルギーに遠征してゴルフをすることもあります。欧州各国に会社の駐在員仲間が散らばっており、彼らと集まってゴルフをしたり食事をしたりします。今年は7月末に親しい友人たちと英国の名門ゴルフコースを巡るツアーを予定しており、今からどこのゴルフ場を訪れようかとあれこれ企画を練りながら楽しんでいます

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Hitoshi IMAIZUMI

Daikin Turkey  General Manager/Board Member

 

1986年 ダイキン工業入社

2008年 グローバル戦略本部

2012年 ダイキンオーストラリア社出向

2013年 ダイキンインダストリーズタイランド社出向

2016年 ダイキントルコ社出向

 

  

 

 

DAIKIN Turkey

 Allianz Plaza Küçükbakkalköy Mah.Kayışdağı Cad.No:1,34750 Ataşehir
 +90-216-453-2700

 www.daikin.com.tr

 

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 Istanbul Navi 2018年1月号 第41通 日清ユルドゥズ 岩切 啓二さん                                                              The駐在員リレー@ISTANBULバックナンバー 

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